当記事では、『千と千尋の神隠し』に登場するキャラクターを一覧で紹介します。
年齢や声優、キャラクターの設定をジブリ公式本等の情報をもとに紹介します。
『千と千尋の神隠し』には不思議で面白いキャラクターが多数登場しますので、楽しんで頂ければ嬉しいです。
- スタジオジブリから徒歩圏内の小金井市在住のジブリオタク
- 好きな場所は三鷹の森ジブリ美術館
- 最も好きな作品は「風の谷のナウシカ」
当記事は結末等のネタバレを含みますのでご注意ください。
【一覧表】千と千尋の神隠しのキャラクター
まずは『千と千尋の神隠し』の主な登場人物(キャラクター)を一覧でご覧ください。
後半では順番に詳細設定も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
名前 | 声優 | 一言プロフィール |
---|---|---|
荻野 千尋 | 柊瑠美 | ごくごく普通の10歳の女の子 |
ハク | 入野自由 | 千尋を励ます少年。外見は12歳くらい |
カオナシ | 中村彰男 | 寂しがり屋で臆病な謎の男 |
湯婆婆(ゆばーば) | 夏木マリ | 強欲な油屋の経営者で魔法使い |
銭婆(ぜにーば) | 夏木マリ | 湯婆婆の双子の姉で魔法使い |
釜爺(かまじい) | 菅原文太 | ボイラー室で働く6本腕の老人 |
ススワタリ | ー | ボイラー室のまっくろくろすけ |
リン | 玉井夕海 | 面倒見の良い千尋の世話役 |
坊 | 神木隆之介 | 湯婆婆が溺愛する引きこもり息子 |
頭(かしら) ※公式画像素材なし | 非公開 | 湯婆婆に変われるオジサンの頭 |
湯バード ※公式画像素材なし | ー | 湯婆婆そっくりな鳥 |
青蛙 | 我修院達也 | 油屋で下働きする蛙 |
蛙男たち(父役、兄役、番台蛙) | 上條恒彦(父役) 小野武彦(兄役) 大泉洋(番台蛙) | 油屋で働く蛙のような男たち |
湯女(ナメクジ女) | 非公開 | 油屋で働くナメクジのような女たち |
オクサレさま(名のある河の主) ※公式画像素材なし | はやし・こば | ゴミで汚染された高名な川の神 |
おしらさま(大根の神様) ※公式画像素材なし | 安田顕 | 千尋とエレベーターで出会う大根の神様 |
オオトリさま(ヒヨコの姿) | ー | 団体で来客するひよこの神様 |
春日さま(烏帽子に赤い装束) | ー | フェリーで登場する春日大社がモデルの神様 |
おナマさま(なまはげ) ※公式画像素材なし | ー | 秋田のなまはげがモデルの神様 |
牛鬼(うしおに) ※公式画像素材なし | ー | 千尋とすれ違う大きな顔の鬼 |
荻野 悠子(お母さん) | 沢口靖子 | 現実的で気が強い。35歳 |
荻野 明夫(お父さん) | 内藤剛志 | 楽天的で体育会系。38歳 |
以下、それぞれのキャラクターの基本設定について詳細に紹介します。
物語の中心キャラクターの基本設定
まずは物語の中心となる以下のキャラクターについてご紹介します。
- 荻野 千尋
- ハク
- カオナシ
- 湯婆婆(ゆばーば)
- 銭婆(ぜにーば)
なお、主要キャラクターは1人を語るのに相当なボリュームが必要になってしまいます。
当記事では簡単な概要にとどめ、詳細は別記事で解説しますのでご了承ください。
(関連記事のリンクも掲載しますので、気になる方はぜひセットでご覧ください!)
荻野 千尋
『千と千尋の神隠し』の主人公は千尋です。
豚になった両親を救うため湯婆婆の元で「千」として働き、異世界で奮闘します。
名前 | 荻野 千尋 |
年齢 | 10歳 |
一言プロフィール | 柊瑠美 |
声優 | ごくごく普通の10歳の女の子 |
宮崎駿作品の中では目が小さく、鼻も低く描かれています。
要するに「ぶさいく」に描かれているわけですが、これは「普通の女の子」を主人公とする意図が込められています。
この普通の女の子が、物語を通して様々な成長を見せます。
- 文句ばかり言っていた女の子が、能動的に動けるようになる
- お礼、お辞儀ができるようになる
- もりもりと食事をとるようになる
- 高所恐怖症を克服する
これらは一例ですが、『千と千尋の神隠し』は決して千尋の成長ストーリーではありません。
宮崎駿監督は以下のように語っています。
成長物語ではなくて、その子たちの中に本来有るものが、ある状況の中で溢れ出てくるという、そういう映画を作りたいって思ったんです。
千と千尋の神隠し 千尋の大冒険(ふゅーじょんぷろだくと)より引用
ごくごく普通の「ぶさいく」な女の子でも、困難の中で力を発揮するという映画なのですね。
千尋は主人公ということもあり、数々の裏設定やエピソードが存在します。
ぜひ、以下の記事で詳細も合わせてご覧ください。
ハク
ハクは12歳の少年の姿をした魔法使いです。
湯婆婆に魔法を習う中で名前を失っていましたが、千尋との会話の中で自分の正体を思い出しました。
正体は川の主で、本名はニギヤハミコハクヌシです。
名前 | ハク(ニギハヤミコハクヌシ) |
年齢 | 外見は12歳 |
一言プロフィール | 千尋を励ます魔法使いの少年 |
声優 | 入野自由 |
油屋では帳場を仕切る存在で、従業員(蛙男やナメクジ女たち)を取りまとめています。
油屋では湯婆婆に続くNO2とも言える存在で、従業員からは「ハク様」と呼ばれています。
以下の記事では、ハクの持つ二面性の考察や、名前の由来、「ハクは千尋の兄説」について解説・紹介しています。
ハクの詳細設定もぜひ合わせてご覧ください。
カオナシ
カオナシは物語をかき回す、『千と千尋の神隠し』の重要なキャラクターです。
ジブリ公式本のロマンアルバムによると、「油屋のある世界とは別のところからやってきた謎の男」と紹介されています。
名前 | カオナシ |
一言プロフィール | 寂しがり屋で臆病な謎の男 |
声優 | 中村彰男 |
己というものを持たない悲しい存在で、吞み込んだ相手の声を借りてしかコミュニケーションがとれない。
ハクに連れられて油屋にやってきた千尋を、入口前の橋の上で見かけた時からずっと千尋のことを見ている。
淋しがり屋で、常にだれかにくっつくようにしていないと、何もできない臆病なところがある。自分の気持ちを抑えることができなくなると、暴れ出す。
ロマンアルバム 千と千尋の神隠し(徳間書店)より引用
まるで病んでいる現代人のような設定で、宮崎駿監督のメッセージ性も感じられるキャラクターです。
実はカオナシは当初は単なる脇役で、カオナシのストーリーは制作の途中で考えられたものでした。
それにもかかわらず、鈴木敏夫プロデューサーや宮崎駿監督は『千と千尋の神隠し』は「千尋とカオナシのストーリー」と発言しています。
カオナシについては以下の記事で詳細にまとめていますので、ぜひ合わせてご覧ください。
湯婆婆(ゆばーば)
湯婆婆は『千と千尋の神隠し』の舞台となる油屋を経営する強欲な魔女です。
千尋の両親を豚にしてしまった悪役とも言えるでしょう。
一方、物語では様々な性格が描かれており、単に悪役と言い切ってしまうのはもったいない深みのあるキャラクターです。
名前 | 湯婆婆(ゆばーば) |
一言プロフィール | 強欲な油屋の経営者で魔法使い |
声優 | 夏木マリ |
湯婆婆を理解するうえで重要なポイントを紹介しておきます。
- 油屋を健全に運営する優秀な経営者
→手柄を上げた部下はしっかりと皆の前で褒める
→トラブル発生時には自ら前面にたって働く - 溺愛する息子には過保護すぎる一面も
- 双子の姉、銭婆には劣等感を抱いている
湯婆婆の詳細については、ぜひ以下の記事も合わせてご覧ください。
銭婆(ぜにーば)
銭婆は湯婆婆の双子の姉で、魔法使いです。
物語の印象では湯婆婆とは対照的に穏やかな老婆のようにも感じられます。
名前 | 銭婆(ぜにーば) |
一言プロフィール | 湯婆婆の双子の姉で魔法使い |
声優 | 夏木マリ |
声優は湯婆婆と同じく夏木マリさんですが、口調はおだやかです。
一方で、絵コンテには「ゼニーバの声、やさしくなりすぎないこと こわいおばあさまです」と注記が加えられています。
確かに穏やかではありつつ、張りつめた緊張感も感じられるキャラクターです。
それもそのはずで、当初は銭婆はストーリーの「ラスボス」となるはずのキャラクターでした。
湯婆婆に名前を奪われた千尋は、健気に働きながら、やがて名前を奪い返すために戦いを開始する。そして、湯婆婆をやっつける。ところが、湯婆婆の背後にはより強い魔女、姉の銭婆がいた。これに対抗するには千尋一人の力では難しい。そこで、ハクの力を借りて二人でやっつける。
そこで千尋は名前を取り戻し、豚に帰られていたお父さんとお母さんを基に戻すことに成功する—。
宮さんは熱弁してくれたんですけど、僕はあまりピンと来なかった。
ジブリの教科書12 千と千尋の神隠し(文春ジブリ文庫) 鈴木敏夫インタビューより
湯婆婆と銭婆については、関係者インタビューで様々な裏設定が明かされています。
詳細については、ぜひ以下の記事をご覧ください。
油屋で登場するキャラクターの基本設定
物語の舞台となる湯屋「油屋」に登場する以下キャラクターを紹介します。
- 釜爺(かまじい)
- ススワタリ
- リン
- 坊
- 頭(かしら)
- 湯バード
- 青蛙
- 蛙男たち(父役、兄役、番台蛙)
- 湯女(ナメクジ女)
男性従業員はカエル、女性従業員はナメクジがモデルとなっていますが、様々なキャラクターが登場します。
釜爺(かまじい)
釜爺は油屋で最初に千尋の味方となるキャラクターです。
千尋に電車の切符をあげるなど、物語の節目節目のカギを握る活躍を見せます。
名前 | 釜爺(かまじい) |
一言プロフィール | ボイラー室で働く6本腕の老人 |
声優 | 菅原文太 |
「手ェ出すんなら、しまいまでやれ」「気まぐれに手ェ出して人の仕事をとっちゃならねえ」等、宮崎駿監督の仕事観が垣間見える名セリフを残しています。
釜爺の詳細については、以下の記事をご覧ください。
ススワタリ
『となりのトトロ』ではまっくろくろすけと呼ばれていたススワタリです。
『千と千尋の神隠し』ではボイラー室で働いています。
名前 | ススワタリ |
一言プロフィール | ボイラー室のまっくろくろすけ |
声優 | ー |
釜爺のセリフ※を踏まえると、働くことを条件に湯婆婆から命が与えられていると考えられます。
※「コラー、チビ共!ただのススにもどりたいのかァ!!」「働かなきゃな、こいつらの魔法は消えちまうんだ」
『となりのトトロ』のまっくろくろすけは、人気の少ない場所に住む一種の妖怪でした。
見た目は同じでも、トトロと千尋の世界では設定は全く異なりますね。
リン
千尋の世話役となったお姉さんキャラクターです。
大人びて見えますが、ロマンアルバムによると年齢は14歳くらいです。
油屋では千尋と同じく下働きの身分で、物語の中では「おれ、いつかあの町へいくんだ。こんなところ絶対にやめてやる!」と語りました。
名前 | リン |
一言プロフィール | 面倒見の良い千尋の世話役 |
声優 | 玉井夕海 |
油屋で働く女はナメクジがモデルですが、リンのモデルはナメクジではありません。
詳細は定かではありませんが、「The art of Spirited away―千と千尋の神隠し(徳間書店)」に掲載されたイメージボードでは、「リン(白狐)」と記載されています。
また、リンがイモリの黒焼きを食べる絵コンテには「丈夫な歯でバリバリと噛み砕く」とも記載されています。
たしかにリンの見た目もキツネっぽいですし、獣らしい一面もありますね。
坊
『千と千尋の神隠し』の裏ストーリーとも呼べる物語が、この坊の物語です。
坊は湯婆婆の過保護すぎる愛情を受けて、部屋に引きこもって育てられていました。
銭婆の魔法で「坊ネズミ」になったことで、外の世界を知り、大きな成長を見せるのです。
名前 | 坊 |
一言プロフィール | 湯婆婆が溺愛する引きこもり息子 |
声優 | 神木隆之介 |
過保護すぎる親への批判、外の世界を知る大切さ等、宮崎駿監督のメッセージも感じます。
『千と千尋の神隠し』にはこのようにメッセージ性を感じるストーリー、設定が多数存在します。
以下で詳細に考察していますので、ぜひこちらの記事もご覧ください。
頭(かしら)
「オイ・オイ」とも呼ばれる不気味なキャラクターの名前は頭(かしら)です。
銭婆の魔法で、一時は坊の姿に変えられていました。
ロマンアルバムでは「湯婆婆の命令に忠実に動く3つのオヤジ頭」と紹介されています。
名前 | 頭(かしら) |
一言プロフィール | 湯婆婆に変われるオジサンの頭 |
声優 | 非公開 |
正体不明の謎キャラクターですが、実は人気者で、ジブリパークではぬいぐるみも売られています(笑)
今日はジブリパークの内覧会におじゃまさせていただきました!グッズショップで一目惚れして購入した頭のぬいぐるみ。愛犬がお気に召したご様子だったのであげました。 pic.twitter.com/yi6d7hjQO5
— 大森 万梨乃(テレしずアナウンサー) (@marino_omori) October 12, 2022
湯バード
— ジブリパーク GHIBLI PARK (@ghibliparkjp) September 30, 2022
湯婆婆そっくりの顔がついた鳥です。
湯婆婆に忠実で、湯婆婆とともに空を飛び回ります。
名前 | 湯バード |
一言プロフィール | 湯婆婆そっくりな鳥 |
声優 | ー |
銭婆の魔法でハエドリにされてしまい、坊ネズミをしっかりと守ります。
ハエドリの姿を気に入ったのか、物語の最後まで元に戻ることはありませんでした。
青蛙
油屋で働く男性従業員は基本的にカエルがモデルになっています。
青蛙だけはカエルそのものの姿をしていますが、油屋では下働きの身分です。
油屋の男性陣の中では、かなり低い階級に位置します。
名前 | 青蛙 |
一言プロフィール | 油屋で下働きする蛙 |
声優 | 我修院達也 |
下働きではあるものの、ストーリーの中ではおいしい役回りが多いです。
千尋が人間であることに気が付いたり、カオナシに食われてしまったり・・・
何かと目立つ存在です。
蛙男たち(父役、兄役、番台蛙)
油屋従業員はカエルがモデルとなっており、基本的に同じようなルックスをしています。
カエルについて、宮崎駿監督はインタビューで以下のように語っています。
湯屋にいるカエル男たちはね、背広を着ている日本のオジサンたちにソックリでしょう。
徳間社長の葬儀委員長をやらされて、挨拶している時に「次々と蛙が通るなあ」と思っていました。「ああ、これが総理大臣という蛙ですか」「これが外務大臣の蛙ね、なるほど」と。
蛙にしか見えなかったですね(笑)いや、申し訳ないけど。
千と千尋の神隠し 千尋の大冒険(ふゅーじょんぷろだくと)より引用
名前 | 蛙男たち(父役、兄役、番台蛙) |
一言プロフィール | 油屋で働く蛙のような男たち |
声優 | 上條恒彦(父役) 小野武彦(兄役) 大泉洋(番台蛙) |
その蛙男たちの中でも異なる身分として描かれるのが、「父役」「兄役」「番台蛙」です。
一般企業で例えると父役は部長、兄役は課長のような立場にあたります。
父役は以下の画像で釜爺の横の扇子を持った人物です。たしかに、少し立派なオーラを出していますね。
兄役は右下で倒れている人物で、カオナシに食われてしまう役回りでもあります。
なお、番台を務めていた蛙は番台蛙で、千尋が薬湯の札を貰いに行く際に登場します。
「声の良さで番台に座ることを許された」とロマンアルバムで紹介されていますが、その声は俳優の大泉洋さんが務めています。
湯女(ナメクジ女)
油屋の女性従業員・湯女はナメクジがモチーフとなっています。
ただし、必ずしも全ての女性従業員がナメクジというわけではなく、下働きの未成年の女の子は少女のような姿を見せています(リンや千も同じです)
名前 | 湯女(ナメクジ女) |
一言プロフィール | 油屋で働くナメクジのような女たち |
声優 | 非公開 |
ナメクジ女達の仕事は神さまの世話をすることです。
「千と千尋の神隠し 千尋の大冒険(ふゅーじょんぷろだくと)」に掲載された制作日誌の中では、「この映画は要するに、ソープランドに務める娘の話ですね(笑)」という宮崎駿監督の発言が掲載されています。
油屋の設定については以下の記事で詳細に解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください。
かなり作りこまれた世界観で、様々な要素が盛り込まれているので面白いですよ。
油屋のお客様・霊々(かみがみ)の基本設定
湯婆婆の経営する湯屋「油屋」は、湯婆婆のセリフの通り「神様たちが疲れを癒しにくるお湯や」です。
そのため、お客様として様々な姿の神様が描かれています。
その中でも、ここでは以下の神々について紹介します。
- オクサレさま(名のある河の主)
- おしらさま(大根の神様)
- オオトリさま(ヒヨコの姿の神様)
- 春日さま(烏帽子に赤い装束)
- おナマさま(なまはげ)
- 牛鬼(うしおに)
なお、神さまといってもその中身は様々で、ロマンアルバムでは「霊々」と表現されています。
湯婆婆が経営する油屋は八百万の神さまたちが疲れを癒しにくるお湯屋。
土地神や下級神、半妖怪やお化けといったこの国に古くから棲む霊々があちこちから集まってくる。
ロマンアルバム 千と千尋の神隠し(徳間書店)より引用
神話に登場するような大層な神さまではなく、日常にひょっこり顔を出す妖怪や霊のたぐいのお客様も多いのでしょう。
オクサレさま(名のある河の主)
■千と千尋お得情報メモ 河の神様
— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) January 20, 2017
自転車に建材からルアーまで、人間が河に投げ捨てた大量のゴミによってこの姿になってしまったオクサレさま。実はこのキャラクターは、宮崎監督が川掃除に参加した時、自転車を引っ張り上げた体験から着想を得たものなのだそうですー😳 #河の神様 #せんちひ pic.twitter.com/jIXq8rAxCB
オクサレ様は千尋の初めてのお客で、強烈な異臭を放ちながら登場しました。
その正体は名のある河の主で、オクサレ様を救った千尋は湯婆婆に絶賛されます。
名前 | オクサレさま(名のある河の主) |
一言プロフィール | ゴミで汚染された高名な川の神 |
声優 | はやし・こば |
このオクサレ様のエピソードは、宮崎駿監督の川掃除の体験がもとになっており、監督自身が以下のように語っています。
休みの日に僕は地域の人達と一緒に川掃除をやっているんですけど、まさに千尋と同じ体験をしたことがあるんです。その時に、日本の河の神様たちはボロボロで、悲しく切なく生きているんだろうなあと思いました。
(中略)
汚い嫌なものに手を出さなきゃいけないとか、いやだなーという気分を超えないと、手に入らないものもあるって思ったんです。
ロマンアルバム 千と千尋の神隠し(徳間書店)より引用
また、オクサレ様にもらったニガダンゴは『千と千尋の神隠し』における重要アイテムです。
「The art of Spirited away―千と千尋の神隠し(徳間書店)」では魔法が解けるダンゴと紹介されています。
千尋はこのダンゴをハク、カオナシに食べさせることで、彼らを救って見せました。
おしらさま(大根の神様)
このまっしろな神様は「#おしらさま」といいます。東北地方では、古来「おしら様」という同じ名前の神様が信仰されてきました。そのご神体は桑の木で作った棒の先に男女の顔や馬の顔を彫り、衣を重ねて着せたもので、作中に出てくる大根のような姿とは全く違います。→続く#千と千尋の神隠し #放送中 pic.twitter.com/igb9bZKknr
— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) August 16, 2019
おしらさまは大根がモデルとなっている神様です。
千尋とエレベーターに乗り合わせることになり、こっそりと千尋を手助けしてくれます。
名前 | おしらさま(大根の神様) |
一言プロフィール | 千尋とエレベーターで出会う大根の神様 |
声優 | 安田顕 |
大根の神様。
千尋とエレベーターで一緒になる。
優し気な表情の持ち主で、おびえる千尋をさりげなく匿い最上階へ送る。
ロマンアルバム 千と千尋の神隠し(徳間書店)より引用
オオトリさま(ヒヨコの姿の神様)
オオトリさまはヒヨコの神様です。
物語の中では特段活躍はありませんが、そのかわいいルックスから人気のキャラクターです。
名前 | オオトリさま(ヒヨコの姿) |
一言プロフィール | 団体で来客するひよこの神様 |
声優 | ー |
イメージボードでは、バスのツアー客としても描かれており、あまり高名な神さまではないようです。
ヒヨコの神様。
安いツアーで来ているのか、ゆったりと湯につかるという感じではなく、他の風呂に比べて混んでいる。
ロマンアルバム 千と千尋の神隠し(徳間書店)より引用
それでも人気は根強く、「鈴木敏夫とジブリ展」では他の神々を差し置いて以下のような撮影スポットも用意されました。
春日さま(烏帽子に赤い装束)
春日さまは千尋が最初に目撃する神様です。
千尋が夜の街をさまよう中、フェリーで来訪します。
名前 | 春日さま(烏帽子に赤い装束) |
一言プロフィール | フェリーで登場する春日大社がモデルの神様 |
声優 | ー |
なお、春日さまの面は春日大社が神事に使う紙の面がモデルになっています。
フェリーに乗って団体でやってくる。
呪文の描かれた面から現れる体。どちらが本体なのか、不思議な神さまだ。
ロマンアルバム 千と千尋の神隠し(徳間書店)より引用
おナマさま(なまはげ)
おナマさまは秋田県のなまはげがモデルの神様です。
油屋の入り口前で団体で来訪する様子などが描かれています。
名前 | おナマさま(なまはげ) |
一言プロフィール | 秋田のなまはげがモデルの神様 |
声優 | ー |
一団で湯屋にやってきたおなまさまたち。湯女たちに迎えられ、のれんをくぐっていく。
顔は怖いが、どこか嬉しそう。
ロマンアルバム 千と千尋の神隠し(徳間書店)より引用
牛鬼(うしおに)
千尋が最初に湯婆婆の部屋を目指す際にすれ違った神様です。
蛙男に案内され、エレベーターを降りてきます。
名前 | 牛鬼(うしおに) |
一言プロフィール | 千尋とすれ違う大きな顔の鬼 |
声優 | ー |
「油屋」のマークの入った浴衣を着て、湯屋の中を移動する牛鬼さまたち。
蛙男にお座敷に案内され、ご満悦。
ロマンアルバム 千と千尋の神隠し(徳間書店)より引用
その他・千と千尋の神隠しに登場するキャラクター
最後に、以下2名について紹介します。
- 荻野 悠子(お母さん)
- 荻野 明夫(お父さん)
「その他」に分類したものの、千尋のお母さん、お父さんも物語における重要なキャラクターです。
やけに冷たく見えるお母さんについて等、詳細は以下の記事で整理していますので、ぜひこちらの記事もご覧ください。
荻野 悠子(お母さん)
宮崎駿監督のお母さん像と比べると、異色のキャラクターなのが千尋の母です。
千尋に対してどこか冷たく、違和感を感じた方も多いでしょう。
名前 | 荻野 悠子(お母さん) |
年齢 | 35歳 |
一言プロフィール | 現実的で気が強い |
声優 | 沢口靖子 |
千尋に声はかけるものの、心から心配しているようには見えず、千尋と眼を合わせることも少ないです。
ロマンアルバムでは「母としてというよりは、一人の女として生きている女性」と紹介されています。
『となりのトトロ』に登場するお母さんとはまるで違ったイメージですね。
荻野 明夫(お父さん)
楽天的で自由に突き進むあまり、豚になってしまいます。
名前 | 荻野 明夫(お父さん) |
年齢 | 38歳 |
一言プロフィール | 楽天的で体育会系 |
声優 | 内藤剛志 |
トンネルを見つけた際、お父さんは「なんだモルタル製か」と呟きます。
このシーン、絵コンテでは「お父さん建築業なんです。壁をなでたりして材質を調べている」と補記されています。
職業柄の好奇心もあって、どんどんと奥に突き進んでしまったのかもしれませんね。
『千と千尋の神隠し』の記事執筆における参考書籍
まつぼくらぶでは『千と千尋の神隠し』の記事を執筆するにあたり、主に以下の書籍を参考にしています。
- ジブリの教科書12 千と千尋の神隠し(文春ジブリ文庫)
- ロマンアルバム 千と千尋の神隠し(徳間書店)
- スタジオジブリ絵コンテ全集 千と千尋の神隠し(徳間書店)
- The art of Spirited away―千と千尋の神隠し(徳間書店)
- 千と千尋の神隠し 千尋の大冒険(ふゅーじょんぷろだくと)
- ジブリの教科書12 千と千尋の神隠し(文春ジブリ文庫)
-
過去のインタビュー内容等を参考、引用しています。
ポチップ - ロマンアルバム 千と千尋の神隠し(徳間書店)
-
インタビューや設定情報が記載された公式のムック本です。
¥94 (2023/04/28 09:05時点 | Amazon調べ)ポチップ - スタジオジブリ絵コンテ全集 千と千尋の神隠し(徳間書店)
-
『ハウルの動く城』の制作に使用された絵コンテです。
ポチップ - The art of Spirited away―千と千尋の神隠し(徳間書店)
-
イメージボードやアフレコ台本等、制作時の資料が多数掲載されています。
編集:スタジオジブリ¥3,038 (2023/04/28 09:06時点 | Amazon調べ)ポチップ - 千と千尋の神隠し 千尋の大冒険(ふゅーじょんぷろだくと)
-
独自インタビュー等、ここでしか知ることができない貴重な情報が掲載されています。
既に絶版となっており、プレミア価格がついている貴重な書籍です。
(当サイトも入手には苦労し、図書館でなんとか借りることができました)ポチップ
なお、作品の画像はスタジオジブリ公式サイトから無償提供されている場面写真を使用しております。