当記事では、映画『紅の豚』の悪役・マンマユート団について語ります。
マンマユート団の特徴や名セリフ、裏話について紹介しますので、参考になれば幸いです。
- スタジオジブリから徒歩圏内の小金井市在住のジブリオタク
- 好きな場所は三鷹の森ジブリ美術館
- 最も好きな作品は「風の谷のナウシカ」
当記事は映画「紅の豚」を一度は見ている方向けに執筆しています。
結末等のネタバレを含みますのでご注意ください。
マンマユート団は心優しい悪役
マンマユート団は『紅の豚』に登場する空賊です。
原作『飛行艇時代』によると、マンマユート団は以下の設定があるようです。
- 1920年代の世界恐慌で食い詰めたパイロットが空賊となった
- マンマユート団は空賊の中でも大手
- マンマユート団は人質に美少女をさらうことで有名(原作ではポルコに「ロリコン共め」と言われている)
マンマユート団はゴーグルと髭が特徴の空賊ですが、映画『紅の豚』での特徴について以下、順番に紹介します。
序盤はポルコのかませ犬
『紅の豚』はマンマユート団が人質(スイミングスクールの女の子たち)を攫う場面からスタートします。
主人公のポルコに見事に撃退され、まさにかませ犬として描かれます。
ポルコの実力を示すうえでも、ストーリー上の重要なシーンと言えるでしょう。
また、悪役でありながら、人質の女の子との優しい会話は魅力的ですよね。
終盤はポルコとカーチスの決闘を取り仕切る
『紅の豚』のクライマックスといえばポルコとカーチスの決闘です。
この決闘を取り仕切り盛り上げたのがマンマユート団です。
マンマユート・ボスのセリフが決闘の実況のような形となっており、ストーリー状欠かせないキャラクターです。
物語のところどころで紳士な一面を見せる
マンマユート団に好印象を持っているジブリファンは多いのではないでしょうか。
その理由と考えられるのが、ところどころで見られるマンマユート団の優しさです。
序盤の人質を攫うシーンでも、仲間外れを作らないために15人の女の子全員を時間をかけて連れていきます。
物語の中盤、フィオから飛行艇乗りとしてのプライドを説かれた際にも、胸を打たれた様子を見せています。
また、見落としがちなのが以下の集合写真のシーンです。
よくご覧ください。
マンマユート・ボスの手がフィオではなく、フィオの背もたれに置かれていることにお気づきでしょうか。
フィオを抱き寄せているのではなく、椅子が倒れないように支えているのです。
かなり紳士的な振る舞いですよね(周りの仲間のことは吹き飛ばしていますが・・笑)
悪役として登場しているマンマユート団ですが、その中身は心優しい紳士なのです。
マンマユート団(ボス)の名セリフ
ここではマンマユート団の特に注目すべき名セリフを紹介します。
- 仲間外れをつくっちゃかわいそうじゃねえか
-
女の子15人を攫う際のボスのセリフです。
マンマユート団の人間性を良く表したセリフで、このセリフでボスに惚れた方も多いのではないでしょうか。
- 豚は殺しはやらねえんだ
-
ポルコとカーチスの決闘を見守るフィオに、ボスが語り掛けるセリフです。
ポルコの思想を伝える重要な役割を果たしています。
- 豚は嫌ぇだがあんたは好きだ
-
決闘の決着がついたあと、ボスがフィオに語り掛けます。
決闘の終盤には明らかにポルコを応援しており、心底フィオを心配していたのではないでしょうか。
マンマユート団に関する裏話
マンマユート団に関する裏話も紹介させてください。
「マンマユート」の意味は「ママ助けて」
マンマユートはイタリア語で、直訳すると「ママ助けて」となります。
マンマユート団のキャラクターを踏まえると、良く似合った名前と言えるのではないでしょうか(笑)
マンマユート団は空賊連合には加盟していない
空賊連合はホテルアドリアーノ(ジーナの店)で序盤に密談していた空賊達です。
空賊連合は7つの空賊が集まっていますが、マンマユート団は実は空賊連合には所属していません。
- 空賊A フランス人(眼帯、組合会長)
- 空賊B スイス人(小柄で黒髪)
- 空賊C シシリー人(黒髪モヒカン)
- 空賊D ノルマンの末裔(長身金髪)
- 空賊E プロヴァンス人(禿頭に傷跡)
- 空賊F オーストリア=ハンガリー帝国の元貴族(眼鏡老人)
- 空賊G クロアチア人(茶髪顎鬚)
※『紅の豚』映画パンフレットより
ホテルアドリアーノでは、空賊Bの「マンマユートの連中今日は来れねえとさ」との発言があります。
空賊連合に正式に所属はしていないものの、普段から絡みはあるようですね。
ジブリ美術館にマンマユート団が関与!?
スタジオジブリがマンマユート団を気に入っているのか、実は「株式会社マンマユート団」という事業会社が存在します。
ジブリ美術館の施設建設やグッズショップ、カフェの運営を担っています。
ちなみにジブリ美術館のグッズショップで買い物をすると、紙袋にはマンマユート・ボスの顔が描かれています。
ジブリファンにはおすすめのスポットですので、ぜひ行ってみてくださいね。
『紅の豚』のまとめ記事はこちら!
『紅の豚』の都市伝説や考察のまとめなど、『紅の豚』の魅力を1記事にまとめています。ぜひ合わせてご覧ください。
『紅の豚』の記事執筆における参考書籍
まつぼくらぶでは『紅の豚』の記事を執筆するにあたり、主に以下の書籍を参考にしています。
- ジブリの教科書7 紅の豚(文春ジブリ文庫)
- 宮崎駿の雑想ノート(大日本絵画)
- スタジオジブリ絵コンテ全集7 紅の豚(徳間書店)
- ジブリの教科書7 紅の豚(文春ジブリ文庫)
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過去のインタビュー内容等を参考、引用しています。
ポチップ - 宮崎駿の雑想ノート(大日本絵画)
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『紅の豚』の原作『飛行艇時代』が収録されています。
- スタジオジブリ絵コンテ全集7 紅の豚(徳間書店)
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『紅の豚』の制作に使用された絵コンテです。
ポチップ
なお、作品の画像はスタジオジブリ公式サイトから無償提供されている場面写真を使用しております。