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【紅の豚】モデルは宮崎駿監督?ポルコ・ロッソのモデルを考察する

紅の豚_モデル

『紅の豚』のポルコ・ロッソはスタジオジブリ作品の中では珍しく中年の主人公で、渋みのあるキャラクターです。

この独特なキャラクターにはモデルとなった人物はいるのでしょうか。

時々「モデルは宮崎駿監督である」という噂も聞こえてきますよね。

当記事では『紅の豚』主人公、ポルコ・ロッソのモデルについて考察します。

筆者のプロフィール
  • スタジオジブリから徒歩圏内の小金井市在住のジブリオタク
  • 好きな場所は三鷹の森ジブリ美術館
  • 最も好きな作品は「風の谷のナウシカ」

当記事は映画「紅の豚」を一度は見ている方向けに執筆しています。
結末等のネタバレを含みますのでご注意ください。

目次

ポルコ・ロッソのモデルは明らかにされていない

ポルコ・ロッソのモデルについては、スタジオジブリや宮崎駿監督は名言はしていません。

宮崎駿監督は裏の設定を多く語るタイプではなく、見た人の想像に委ねる傾向がありますので、今後明らかになることもないでしょう。

とはいえ、ポルコ・ロッソのモデルについてはいくつかの噂があることも事実です。

  • 宮崎駿監督自身がポルコ・ロッソのモデルなのではないか
  • アメリカの刑事ドラマがポルコ・ロッソのモデルなのではないか

それぞれについて以下、紹介します。

ポルコ・ロッソのモデルが宮崎駿監督と言われる理由

ポルコロッソ
紅の豚-スタジオジブリ 場面写真より

ポルコ・ロッソのモデルは宮崎駿監督であると噂されることは多いです。

当サイトもおおむね同意です。

完全なモデルとは言えないとしても、少なからず宮崎駿監督自身をポルコ・ロッソに重ねている部分はあるでしょう。

この根拠は以下のとおりです。

  • 宮崎駿監督は自分自身を豚の姿で描くことが多い
  • 宮崎駿監督は空を飛ぶことへの憧れが強い
  • 『紅の豚』は中年の自分への手紙だ、と宮崎駿監督が語っている

順番に解説します。

宮崎駿監督は自分自身を豚の姿で描くことが多い

宮崎駿監督は自分自身をイラストで表現するとき、豚のイラストを描くことが多いです。

※以下は宮崎駿監督作品集(ブルーレイボックス)より

宮崎駿作品集の豚

ここから、ポルコ・ロッソと宮崎駿監督を結び付けているファンは多いのでしょう。

宮崎駿監督は空を飛ぶことへの憧れが強い

宮崎駿監督は飛行機(や空を飛ぶこと)への憧れが強いことで知られています。

『ナウシカ』『ラピュタ』『トトロ』『魔女の宅急便』『千と千尋の神隠し』・・等々、過去の宮崎駿作品を並べてみても空を飛ぶシーンは必ずと言っていいほど登場します。

この空への憧れをポルコ・ロッソに反映しているのでは?と考えられているのです。

ちなみに宮崎駿監督は過去のインタビューで、飛行機や「飛ぶ」ことについて以下のように語っています。

(編注:紅の豚で登場する飛行艇について聞かれて)

こういう飛行艇に乗って飛んでみたいっていうのが・・・あの・・・少年の日の夢なんだよね!こういう飛行艇、自分で持てたらいいなあっていう・・・。

宮崎駿の雑想ノートより引用

(編注:空を飛ぶことについて聞かれて)

いつの間にか飛んじゃうんですよ。映画の中くらい、やりたいことができてカッコよく生きられなきゃつまらない。

夕刊フジ平成4年7月18日刊行 『紅の豚』特集より引用

実際に『紅の豚』公開当時の夕刊フジの見出しでは「飛行機大好き・宮崎監督分身の作品」と謳われていました。

ポルコ・ロッソには宮崎駿監督の憧れの姿が投影されていると考えても、あながち間違いではないでしょう。

『紅の豚』は中年の自分への手紙だ、と宮崎駿監督が語っている

『紅の豚』は中年向けの映画と位置づけられています。(要するにターゲットはおっさんです)

これについては宮崎駿監督が以下のように語っています。

『ナウシカ』や『ラピュタ』や『トトロ』などは、自分への手紙なんです。自分のさえなかった子ども時代や、さえなかった高校時代や、さえなかった幼年時代に対する、ああいうふうにしたかったけれどもできなかった自分自身の全世代に向かっての手紙。

(中略)

これからどうやっていくんだと迷っている中年時代の自分にいくしかないんじゃないのと、『紅の豚』で現在形の手紙を書いてしまった。

ジブリの教科書7紅の豚(文春ジブリ文庫)宮崎駿監督インタビューより引用

要するに、おっさんである自分への手紙なのです。

おっさんとしての憧れや心の中の葛藤のようなものを、ポルコ・ロッソに背負わせていても不思議ではありません。

アメリカの刑事ドラマがポルコ・ロッソのモデル?

電話するポルコ
紅の豚-スタジオジブリ 場面写真より

ポルコ・ロッソはただの豚ではありません。

渋くてカッコイイ豚です。

ポルコ・ロッソといえば帽子にコート、サングラスという渋いイメージですが、これはアメリカの刑事ドラマ「刑事コジャック」のコジャック警部補がモデルとなっていると言われています。

たしかにそっくりですよね。

偶然被っている可能性も否定できませんが、実はポルコ・ロッソとコジャック警部補(吹替版)の声優が同じなのです。

どちらの声も、森山周一郎さんが担当しています。

コジャック警部補の渋さ、カッコよさをポルコ・ロッソの参考にしている可能性は高そうですね。

ポルコ・ロッソのモデル まとめ

ポルコ・ロッソのモデルが宮崎駿監督であるという説、コジャック警部補であるという説、それぞれ当サイトは正しいと考えています。

宮崎駿監督の憧れや悩み、思想等、内面的な点がポルコ・ロッソに投影されているのではないでしょうか。

また、ポルコ・ロッソの「カッコよさ」はコジャック警部補を参考にしていると考えられます。

あくまでも考察の域を出ませんが、参考になれば幸いです。

『紅の豚』のまとめ記事はこちら!

『紅の豚』の都市伝説や考察のまとめなど、『紅の豚』の魅力を1記事にまとめています。ぜひ合わせてご覧ください。

『紅の豚』の記事執筆における参考書籍

まつぼくらぶでは『紅の豚』の記事を執筆するにあたり、主に以下の書籍を参考にしています。

  • ジブリの教科書7 紅の豚(文春ジブリ文庫)
  • 宮崎駿の雑想ノート(大日本絵画)
  • スタジオジブリ絵コンテ全集7 紅の豚(徳間書店)
ジブリの教科書7 紅の豚(文春ジブリ文庫)

過去のインタビュー内容等を参考、引用しています。

著:スタジオジブリ, 編集:文春文庫編集部
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宮崎駿の雑想ノート(大日本絵画)

『紅の豚』の原作『飛行艇時代』が収録されています。

著:宮崎 駿
¥3,080 (2023/04/28 09:28時点 | Amazon調べ)
スタジオジブリ絵コンテ全集7 紅の豚(徳間書店)

『紅の豚』の制作に使用された絵コンテです。

なお、作品の画像はスタジオジブリ公式サイトから無償提供されている場面写真を使用しております。

紅の豚 スタジオジブリ場面写真

当記事の拡散は大歓迎です

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