【もののけ姫】コダマって何者?トトロに進化?正体を考察する

もののけ姫_こだま

当記事では『もののけ姫』に登場する不思議なキャラクター・コダマについて考察します。

コダマはトトロに進化する裏設定が存在するなど、たいへん奥深いキャラクターです。

当記事の情報が参考になれば幸いです。

筆者のプロフィール
  • スタジオジブリから徒歩圏内の小金井市在住のジブリオタク
  • 好きな場所は三鷹の森ジブリ美術館
  • 最も好きな作品は「風の谷のナウシカ」

当記事は映画「もののけ姫」を一度は見ている方向けに執筆しています。
結末等のネタバレを含みますのでご注意ください。

目次

謎多きキャラクター・コダマとは?

もののけ姫-スタジオジブリ 場面写真より

コダマは『もののけ姫』の劇中で登場する、妖精のようなキャラクターです。

カラカラカラと首を動かす仕草が特徴で、言葉を発することはありません。

首を動かす仕草はコダマの会話であるという説や、コダマの呼吸であるという説があります。
ジブリ公式な設定は明らかになっておらず、実際のところは不明です。

映画の中でも度々その姿は見せるものの、コダマについて触れられるシーンは多くはありません。

以下では、このコダマの正体や役割について考察します。

『もののけ姫』のコダマって何者?正体を考察

コダマの正体について、考察します。

ジブリ公式本のコダマの設定から考察

コダマについては公式本「ロマンアルバム もののけ姫(徳間書店)」にて設定を確認できます。

(コダマについて)

一種の精霊のようなもので、豊かな森に住む。淡い緑色をした半透明の体を持つ。森の中で迷ったアシタカ達を導くなど、特に人間に敵意を持っているわけでは無いようである。

ロマンアルバム もののけ姫(徳間書店)より引用

シシ神が死ぬとゾロゾロと歩いて、何処かへ行ってしまう。すると森はおとろえる。

ロマンアルバム もののけ姫(徳ぞろぞろと間書店)より引用

『もののけ姫』は「森の神VS人間」の構図で語られることが多いですが、少なくともコダマに関しては人間に敵対する存在ではないようです。

アシタカのセリフ「すきにさせておけば悪さはしない。森が豊かなしるしだ」という内容からも、コダマは中立な森の魂とも考えられるのではないでしょうか。

『もののけ姫』の舞台は鹿児島県の屋久島であると、スタジオジブリは公言しています。
この屋久島には「木霊の森(こだまのもり)」という森が存在しており、これがコダマの由来ではないかと考えられています。
コダマは公式本ではカタカナ標記ですが、漢字は「木霊」であると考えると、イメージにぴったりです。

ジブリ公認!コダマは将来トトロになる

もののけ姫-スタジオジブリ 場面写真より

「コダマは将来トトロになる」これはしばしば噂される裏設定ですが、宮崎駿監督公認の設定です。

実際に『「もののけ姫」はこうして生まれた』のインタビューの中で宮崎駿監督が明言しています。

チビで一匹でいいから、コダマがノコノコ歩いてるやつ、入れてくれって。それがトトロに変化したって(笑)
耳が生えてたっていうの、どうですかね。そうすると首尾一貫するんだけど

『「もののけ姫」はこうして生まれた』より引用

これは原画担当のアニメーター二木さんのアイデアです。

宮崎駿監督は「わけわかんない」と笑い飛ばしているものの、インタビューの中で発言するということは公認と言えるでしょう。

これを踏まえて、『もののけ姫』と『となりのトトロ』のつながりを見てみましょう。

もののけ姫の時代は室町後期(1400年代)で、トトロの時代は1950年代とされています。

『もののけ姫』で最後に登場した小さなコダマはトトロの時代には500歳~600歳程度と考えられます。

一方で、『となりのトトロ』に登場するトトロたちの年齢設定は以下のとおりです。

  • 大トトロ:1302歳
  • 中トトロ:679歳
  • 小トトロ:109歳

しいて言うなら中トトロの年齢が近いですが、後付けの設定ということもありピッタリと一致はしませんでした。

『もののけ姫』のシシ神の森が再生し、後に所沢(トトロの舞台)の大自然となる。
『もののけ姫』の最後に登場したコダマはトトロになり、メイとサツキに出会う・・・

みたいに言えると「宮崎駿監督すげー-!」と一層なるんですが、さすがに後付けの思い付きの設定なので、この辺のつながりはあやふやですね。

  • コダマは世界各地の豊かな森に生息しており、みな成長してトトロになる
  • 『もののけ姫』のコダマと『となりのトトロ』のトトロは別人(ただ、サツキとメイに出会ったトトロもかつてはコダマだった)

と考えると辻褄もあうのではないでしょうか。

ちなみに、宮崎駿監督はそもそも『もののけ姫』にトトロが登場しないこと自体を気に病んでいました。

俺、気に病んでることが一つあるんですよ。トトロは何千年も生きてるというのに、トトロが出てないじゃない、この森に。本当はトトロが一杯いるんじゃないかって(笑)。気に病んでるんです、実は。

別の作品であっても、宮崎駿監督作品には一貫したテーマがあるということなのかもしれませんね。

『もののけ姫』におけるコダマの役割

もののけ姫-スタジオジブリ 場面写真より

『もののけ姫』において、コダマは「森の命の象徴」として描かれているのではないでしょうか。

映画の終盤、森の破壊とともに大量のコダマが消えていくシーンが描かれています。

この描写により「森の死」が強調されているのです。

裏を返せばコダマが元気に駆け回る森は「豊かな森」であることが読み取れ、最後に1匹だけ登場するコダマは「森の再生」を感じさせます。

アシタカの発言「ここにもコダマがいるのか」「森が豊かなしるしだ」からも、当時の日本ではコダマは珍しい存在ではなかったことが読み取れます。(コダマを目にすることがなくなった現代への皮肉も込められているのかも・・)

実際に宮崎駿監督は過去のインタビューで以下のように語っています。

森はただの植物の集まりではなくて、森が精神的な意味も持っていた頃のイメージをどういうふうに形にしたらいいだろうと考えてまして、(中略)、そういう『気配』のようなものを表現するのに、どういう形を与えたらいいんだろうと考えたときに、コダマが出てきたんです。

ジブリの教科書10『もののけ姫』より

『もののけ姫』の記事執筆における参考書籍

まつぼくらぶでは『もののけ姫』の記事を執筆するにあたり、主に以下の書籍を参考にしています。

  • ジブリの教科書10 もののけ姫(文春ジブリ文庫)
  • ロマンアルバム もののけ姫(徳間書店)
  • 絵本 もののけ姫(徳間書店)
  • スタジオジブリ絵コンテ全集11 もののけ姫(徳間書店)
ジブリの教科書10 もののけ姫(文春ジブリ文庫)

過去のインタビュー内容等を参考、引用しています。

ロマンアルバム もののけ姫(徳間書店)

インタビューや設定情報が記載された公式のムック本です。

絵本 もののけ姫(徳間書店)

『もののけ姫』の原作とされています。
※内容は映画と異なり、初期構想のイメージボードです。

スタジオジブリ絵コンテ全集11 もののけ姫(徳間書店)

『もののけ姫』の制作に使用された絵コンテです。

なお、作品の画像はスタジオジブリ公式サイトから無償提供されている場面写真を使用しております。

もののけ姫 スタジオジブリ場面写真

当記事の拡散は大歓迎です

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