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【書籍レビュー】「もののけ姫」はこうして生まれた の内容と感想

当記事では書籍「もののけ姫はこうして生まれた」についてレビューします。

本の内容のネタバレを含みますので、ご留意の上ご覧ください。

筆者のプロフィール
  • スタジオジブリから徒歩圏内の小金井市在住のジブリオタク
  • 好きな場所は三鷹の森ジブリ美術館
  • 最も好きな作品は「風の谷のナウシカ」
目次

「もののけ姫はこうして生まれた」の内容

「もののけ姫はこうして生まれた」は、映画『もののけ姫』の制作に密着したドキュメンタリーです。

DVDとして発売されている「もののけ姫はこうして生まれた」の書籍版になります。

書籍「もののけ姫はこうして生まれた」の基本情報は以下のとおりです。

正式タイトル「もののけ姫」はこうして生まれた
著者浦谷年良
出版社徳間書店
初刷1998年10月31日
ページ数423ページ

テレビマンの浦谷さんのチームが、カメラを片手にスタジオジブリに密着しています。

時系列に沿って語られており、まさに映画『もののけ姫』の制作の過程を追体験することができます。

「もののけ姫はこうして生まれた」の章立ては以下のとおりです。

  • 第1章 出会い、メイキングの準備
  • 第2章 企画構想、遥かな道のり
  • 第3章 宮崎駿の創造回路が見えてくる
  • 第4章 監督とスタッフ達のキャッチボール
  • 第5章 限りなき格闘
  • 第6章 映画の舞台がなぜ室町時代で、なぜタタラ場なのか
  • 第7章 キャラクターに生命が吹き込まれた

この中から、印象的な目次をいくつか抜粋してみます。

  • 鈴木プロデューサー、企画決定の裏話を語る
  • 過去の作品を否定したい。ジブリが潰れても構わない
  • エボシ、ジコ坊の隠された過去
  • ついに体験、「作画」の全貌。アシタカが転ぶ
  • コピー「生きろ」の誕生秘話
  • アシタカの一言「そうか」に込められた意味

等々、目次を見ただけでもワクワクする裏話が満載です。

「もののけ姫はこうして生まれた」では、こうした章立てのもと、実際のアニメ制作の様子や『もののけ姫』の設定が語られます。

『もののけ姫』の意外な設定が知ることができるのはもちろん、アニメ制作の過程も知ることができるのです。

「もののけ姫はこうして生まれた」の感想

「もののけ姫はこうして生まれた」を読んだ率直な感想は、「めちゃくちゃ面白い!」ということです。

400ページを超える分厚い本ですが、あっという間に読み切ってしまいました。

『もののけ姫』には詳しいつもりでしたが、それでも「なんだって・・!」「なるほどー!」といった情報がテンコ盛りです。

当サイトでは『もののけ姫』の解説・考察記事を何記事も投稿していますが、その際にも本書は大いに参考になりました。

もののけ姫関連の記事はこちら:もののけ姫

以下のような話をご存じでしょうか。

  • エボシはかつて倭寇(海賊)の妻だった
  • 宮崎駿監督作品では、感情が大きく動いたときに風が吹く
  • アシタカの旅立ちは辛いものなので、せめて背景だけは最高に美しいものを描いている
  • カヤはアシタカの許嫁であり、アシタカの旅立ちは永遠の別れを意味する
  • モロと乙事主はかつて「イイ感じ」の関係であった

こういった裏話が、「もののけ姫はこうして生まれた」の中で明かされています。

こういった『もののけ姫』の裏設定だけではなく、アニメ制作における工夫、苦悩も数々紹介されています。

大げさに言えば、自分自身がスタジオジブリで仕事を見学できたような、そんな気持ちになれる作品です。

DVD「もののけ姫はこうして生まれた」の見どころ

「もののけ姫はこうして生まれた」はそもそもドキュメンタリー番組として制作されていますので、もちろん映像版も存在します。

ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
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筆者自身は映像版も書籍版もどちらも見たのですが、個人的には書籍の方がお気に入りです。

書籍の方が自分のペースでじっくり情報を味わうことができるため、頭の整理がしやすいのです。

ただ、絶対に映像版の方がオススメと言えるパートが1つ存在します。

それが、アフレコパートです。

松田洋治さんや石田ゆり子さん、美輪明宏さん等、役者さんが声を吹き込むシーンがじっくりと収録されています。

もちろん、書籍にもこのパートは存在するのですが、やはり役者さんの演技力や感情の込め方は映像をみてこそだと感じました。

書籍の購入を考えている方は値段に注意!

当記事を読んで、書籍の購入を検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ただし、「もののけ姫はこうして生まれた」はすでに絶版本となっており、新品の購入が難しくなっています。

定価は2000円程度の本ですが、あまり状態の良くない中古本が安いもので3000円~4000円以上で出回っている状態です。

著:浦谷 年良, 編集:アニメージュ増刊編集部
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プレミア価格を理解したうえで購入することは止めませんが、個人的には図書館の利用もオススメです。

こういった書籍には図書館にはおかれていることが多いので、ぜひ近所の図書館も覗いてみてくださいね。

なお、『もののけ姫』に関する書籍は他にも数多く出版されています。

中でも参考になる代表的な書籍を以下に紹介しますので、ぜひご覧になってください。

『もののけ姫』の記事執筆における参考書籍

まつぼくらぶでは『もののけ姫』の記事を執筆するにあたり、主に以下の書籍を参考にしています。

  • ジブリの教科書10 もののけ姫(文春ジブリ文庫)
  • ロマンアルバム もののけ姫(徳間書店)
  • 絵本 もののけ姫(徳間書店)
  • スタジオジブリ絵コンテ全集11 もののけ姫(徳間書店)
ジブリの教科書10 もののけ姫(文春ジブリ文庫)

過去のインタビュー内容等を参考、引用しています。

ロマンアルバム もののけ姫(徳間書店)

インタビューや設定情報が記載された公式のムック本です。

徳間書店
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絵本 もののけ姫(徳間書店)

『もののけ姫』の原作とされています。
※内容は映画と異なり、初期構想のイメージボードです。

著:宮崎 駿
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スタジオジブリ絵コンテ全集11 もののけ姫(徳間書店)

『もののけ姫』の制作に使用された絵コンテです。

著:宮崎 駿
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なお、作品の画像はスタジオジブリ公式サイトから無償提供されている場面写真を使用しております。

もののけ姫 スタジオジブリ場面写真

当記事の拡散は大歓迎です

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